家庭で楽しむ本格インド料理:手作りスパイスミックスの作り方

スパイスミックスを手作りすることで、料理の風味が格段にアップします。今回は、インド料理に欠かせない「ガラムマサラ」と、南インドの伝統的なスープ「サンバル」に使える「サンバルマサラ」の2種類の作り方をご紹介します。どちらも工程は簡単なので、ぜひ試してみてください!

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目次

そもそもスパイスとは?

スパイス」は単体の香辛料

スパイスとは、植物の種子、樹皮、根、葉、花などの一部を乾燥させたもので、料理に風味や香り、色を加えるために使われます。たとえば、次のようなものが単体のスパイスです:

  • クミンシード:カレーのベースとなる香りを引き立てる種子。
  • ターメリック:鮮やかな黄色を生み出し、カレーに欠かせない根茎の粉末。
  • コリアンダーシード:爽やかな香りと甘みを加える種子。

「マサラ」は複数のスパイスを配合したもの

「マサラ」とは、ヒンディー語で「混ぜ合わせたもの」という意味を持ちます。スパイスを複数組み合わせたミックススパイスを指し、その配合は料理や地域、家庭によって異なります。たとえば:

  • ガラムマサラ:クミン、クローブ、シナモンなどを混ぜた温かみのあるミックススパイス。
  • サンバルマサラ:南インド特有の酸味とスパイシーさを加えるブレンド。
  • チャートマサラ:スナックやサラダに使われる、酸味と甘みが特徴のスパイスミックス。

簡単にまとめると、次のように区別できます:

  • スパイス:単体で使用される香辛料(例:クミン、ターメリック)。
  • マサラ:複数のスパイスを配合して作られるミックススパイス(例:ガラムマサラ)。

スパイスを単体で使うこともありますが、インド料理ではスパイスを組み合わせて独自のブレンドを作ることが一般的です。

この記事で紹介するマサラ

この記事では、北インド料理の定番「ガラムマサラ」と、南インド料理に欠かせない「サンバルマサラ」の作り方をご紹介します。私は南インド料理が大好きなんですが、日本だとガラムマサラはスーパーで手に入るものの、サンバルマサラはなかなか入手できません。そこで自分で作ってみました!

ガラムマサラ

「ガラムマサラ(Garam Masala)」は、インド料理の中でも広く使われる万能スパイスミックスです。ヒンディー語で「温かいスパイス」という意味を持ち、体を温める効果があるとされています。

カレーや煮込み料理の仕上げにひとつまみ加えると、スパイスの香りが際立ちます。また、炒め物やスープのアクセントとしても活躍します。

ガラムマサラの材料

  • クミンシード……大さじ4
  • コリアンダーシード……大さじ2
  • シナモンスティック……大さじ1
  • クローブ……大さじ1
  • カルダモン(ホール)……大さじ1
  • フェンネルシード……大さじ1
  • ブラックペッパー(ホール)……大さじ1
  • ベイリーフ……4枚
ガラムマサラは北インドカレーやタンドリーチキンに使われる

サンバルマサラ

「サンバルマサラ(Sambar Masala)」は、南インド料理の定番である「サンバル」というスープに使われるスパイスミックスです。サンバルは、レンズ豆と野菜を煮込んだヘルシーな料理で、タマリンドの酸味とスパイスの香りが特徴的です。

サンバルマサラの材料

  • コリアンダーシード……大さじ3
  • トゥールダル(ひき割り豆)……大さじ2
  • ドライレッドチリ……3~4本(お好みで調整)
  • ブラックペッパー(ホール)……小さじ2
  • カレーリーフ……10~15枚
サンバルマサラは南インド料理に使われる。手前右のスープが「サンバル」

作り方(共通の工程)

スパイスを空炒りする

フライパンを中火で温め、材料を加えます。スパイスが香ばしい香りを放ち、色が少し濃くなるまで絶えずかき混ぜながら炒ります。目安は2~3分程度です。

キッチンにスパイスの香りが広がります!

冷ます

炒り終えたスパイスを耐熱皿やバットに移し、完全に冷まします。

挽く

冷ましたスパイスをスパイスミルやコーヒーミルに入れ、細かく挽きます。

保存する

密閉容器に入れ、湿気を避けて保存します。ガラムマサラは1か月程度、サンバルマサラは2週間以内に使い切るのがおすすめです。

スパイスを挽くときのポイント

今回は、ペッパーミル、電動コーヒーミル、すり鉢とすきこぎを使ってスパイスを挽いてみました。

少量の場合:ペッパーミルがおすすめ

手動のペッパーミルは、出が悪くて少量ずつしか挽けませんでした。複数のスパイスを一度に挽くには時間がかかります。

多めに挽く場合:コーヒーミルがおすすめ

ペッパーミルのあとに電動コーヒーミルを使ってみたら、あっという間に細かく挽くことができ感激です!

ただし、コーヒー豆にスパイシーな香りが移る可能性があるため、スパイス専用として使うのがよいでしょう。

ちなみに私は今回のためにコーヒーミルを購入しました。

ミルがない場合:すり鉢とすりこぎで粗挽きに

ミルがない場合は、すり鉢とすりこぎを使って挽くことも可能です。粉末にはなりませんが、粗挽きスパイスは風味が十分に楽しめます!

個人的には、昔ながらのすり鉢とすりこぎでスパイスを潰すプロセスが楽しいです!

挽く道具の選び方まとめ

挽きたてのスパイスひ香りが最高です!逆に挽いてから時間が経つにつれて、香りが損なわれます。用途に応じて道具を選びましょう。

  • ペッパーミル:少量使いにおすすめ
  • 電動コーヒーミル:ある程度の量を挽きたいときにおすすめ
  • すり鉢とすりこぎ:粗挽き、ミルがない時に使う

スパイスの調達方法

コリアンダー、ブラックペッパー、カルダモンなどの代表的なスパイスは、スーパーで購入可能です。スーパーで手に入らない「カレーリーフ生葉」「トゥールダル」はAmazonで購入しました。

出典:Amazon.co.jp: カレーリーフ 生葉
出典:Amazon.co.jp: ツールダール Toor Dal

おわりに

挽きたてのスパイスは香りが格段に良いです!また、自分好みに配合できるのも手作りならでは。ぜひ一度試して、本格的な味わいを楽しんでみてください!

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