インドで安全にタクシーに乗るコツ|UberとOlaの使い方も解説

インドを観光する際、タクシーは非常に便利な移動手段です。インドの広大な都市と活気ある街並みを効率よく移動するためには、タクシーが欠かせません。

しかし、タクシーを利用する際はいくつか注意点があります。

本記事では、インドの主要都市のタクシー事情からタクシー料金相場、タクシーアプリの紹介、タクシーを利用する際の注意点まで解説します。

これからインドへ旅行を計画している人は参考にしてください。

インド各都市のタクシー事情

インドのタクシー

まずは、以下の都市のタクシー事情を解説します。

  • デリー
  • ムンバイ
  • ベンガルール(バンガロール)
  • アグラ
  • チェンナイ

上記の都市を訪れる予定がある人は、参考にしてください。

デリーのタクシー事情

デリーはインドの首都で、交通手段が非常に豊富なことでも有名です。その中でも、タクシーは旅行者や地元の人々にとって便利で手軽な移動手段として利用されています。

タクシーの利用方法

デリーでタクシーを利用する方法は大きく分けて2つあります。一つ目は、街中でタクシーを拾う方法です。

主要な観光スポットや駅周辺では多くのタクシーが待機しているため、簡単に見つけられます。

もう一つの方法は、タクシーアプリを利用する方法です。スマートフォンにタクシーアプリをインストールし、現在地と目的地を入力するだけで、最寄りのタクシーが配車されます。

この方法は、事前に運賃や到着予定時間を確認できるので非常に便利です。

ドライバーの特徴

デリーのタクシードライバーは、英語を話せる人もいるため、比較的観光客とのコミュニケーションがスムーズです。そのため、道案内や観光スポットの紹介など、必要とする情報を簡単に得られます。

しかし、デリーのタクシードライバーの中には観光客に法外な料金を請求してくる人がいるので、乗り込む前に料金を確認してから出発しましょう。

ムンバイのタクシー事情

ムンバイはインド最大の都市で、その人口と経済規模からタクシーの需要が高いのが特徴です。

ムンバイのタクシーはメーター制とプリペイド制の2パターンがあり、料金が表示されるため、利用者にとって安心です。

しかし、乗車時にはメーターがゼロからスタートしているかどうか、自分の目で確認しましょう。

メーターが正しく作動していない場合は運転手にその旨を伝え、適正な料金での交渉を行う必要があります。通常、メーターは初乗り料金からスタートし、距離に応じて料金が加算されます。

深刻な渋滞

ムンバイはインドでも交通渋滞が激しい都市の1つです。特に、朝夕のラッシュアワーや主要道路では、長時間の移動が予想されます。

このため、移動には余裕を持った行動計画を立てることが重要です。たとえば、予定の30分から1時間前に出発することで、予期せぬ遅延を避けられます。

また、主要な観光スポットやビジネスエリアに向かう際には、渋滞が激しくなりやすいので特に時間に余裕を持つことが推奨されます。

ムンバイでの渋滞対策

ムンバイでの移動は、交通渋滞を避けることが難しいため、以下の対策を取ると便利です。

  • オフピーク時間の移動
  • 公共交通機関の利用
  • 時間に余裕を持つ

ムンバイでタクシーを利用する際は、可能であればラッシュアワーを避けて移動しましょう。混雑を避けることで、スムーズに目的地に到達できます。

一部の区間では、タクシーよりも電車がおすすめです。ムンバイから別の都市へ移動する際は、渋滞を回避できる電車を検討しましょう。

ムンバイの治安や観光スポットについては、以下の記事で解説しています。

参照:インドのムンバイ進出はおすすめ!その理由とムンバイについても解説

ベンガルール(バンガロール)のタクシー事情

ベンガルールはインドのITハブとして世界的に知られ、多くのビジネスマンや観光客が訪れる都市です。ここでもタクシーは重要な移動手段として広く利用されています。

ベンガルールのタクシーの種類

ベンガルールではEV(電気自動車)タクシーの普及が進んでいて、環境に優しい移動手段として人気があります。

EVタクシーは、排出ガスを出さないため環境保護の観点からも注目されています。また、EVタクシーは静かで乗り心地も良いため、多くの利用者に好評です。

ドライバーのサービスが良い

ベンガルールのタクシードライバーは教育レベルが高く、サービスの質も比較的良好です。

これは、ITハブとして多くの外国人やビジネスマンが訪れることから、ドライバーの教育やトレーニングがしっかりと行われているためです。

他の都市と比較して、英語を話せるドライバーが多く、観光客やビジネスマンとのコミュニケーションがスムーズに行えます。

また、ドライバーは丁寧な対応を心掛けており、乗客に対するホスピタリティも高いのが特徴です。そのため、観光客やビジネスマンは安心してタクシーを利用できます。

ベンガルールの気候や観光スポットについては、以下の記事を参照してください。

参照:【進出必見!】インドのバンガロールを解説!進出をおすすめする理由も紹介

アグラのタクシー事情

アグラは世界的に有名な観光都市で、特にタージ・マハルを訪れる観光客が非常に多いのが特徴です。そのため、アグラではタクシーの需要が高く、観光客向けのサービスが充実しています。

料金の交渉

アグラのタクシーは、主に観光客を対象にしており、料金は交渉制が一般的です。乗車前に目的地までの料金を確認し、運転手と納得のいく価格で合意することが重要です。

観光客だと知って相場以上の料金を請求してくるケースが多いので、配車アプリなどを使用して相場を把握しておきましょう。

観光客は注意が必要

アグラのタクシーは観光客向けのサービスが充実しています。観光地周辺では多くのタクシーが待機しており、すぐに利用できます。

ガイドを勧めてくるドライバーもいますが、不要な場合はハッキリ断りましょう。

また、ドライバーの中には宝石店などに誘導して高価なものを買わせるケースもあるので、日本語が話せるからといって信頼し過ぎてはいけません。

アグラの治安や観光スポットについては、以下の記事で解説しています。

参照:インドのアグラについて徹底解説!住みやすさや観光スポットも紹介

チェンナイのタクシー事情

チェンナイは南インドの主要都市であり、港湾都市としても有名です。この都市では、タクシーとリキシャが主要な移動手段として利用されています。

オートリキシャの利用

チェンナイでは、タクシーだけではなくオートリキシャも一般的です。オートリキシャは三輪車のタクシーで、短距離の移動に便利です。

オートリキシャは小型で機動性が高く、狭い道や渋滞しているエリアでもスムーズに移動できます。そのため、特に混雑した市場や観光地周辺での移動に便利です。

オートリキシャの料金はタクシーと比較すると安いのが一般的です。乗車前に目的地までの料金をドライバーと交渉し、納得のいく価格で合意しましょう。

ドライバーの対応

チェンナイのタクシードライバーは比較的親切で、観光客に対する対応も良好です。

しかし、英語を話せるドライバーが少ない点と、チェンナイの公用語はタミル語なので、コミュニケーションは難しいかもしれません。

チェンナイの過ごしやすさや観光スポットについては、以下の記事で解説しています。

参照:インドのチェンナイの過ごしやすさや観光スポットを紹介!進出面についても解説

インドではオートリキシャも有名な交通手段

インドのオートリキシャ

インドの街中では、タクシー以外にもオートリキシャが多く見られます。ここでは、オートリキシャの特徴とその利用時の注意点について詳しく説明します。

オートリキシャの特徴

オートリキシャは三輪車で、前輪一つと後輪二つで構成されています。車体は小さく、一般的に3〜4人の乗客を乗せられます。

オートリキシャの料金はタクシーよりも安価なことが多く、短距離の移動にはとても経済的です。料金は交渉制が基本で、乗車前に運転手と価格を交渉します。

オートリキシャの利便性

オートリキシャは短距離の移動に最適です。例えば、近くの観光スポットや市場、ホテルからレストランへの移動などに非常に便利です。

短い距離でもすぐに乗車でき、目的地まで迅速に到着できます。ムンバイなどの渋滞が激しい都市では、オートリキシャの方がスムーズに移動できる点が魅力です。

利用時の注意点

オートリキシャの乗車前に必ず料金を交渉し、納得のいく価格で合意することが重要です。特に、観光客には高額な料金を提示されることがあるため、適正な価格を知っておくと良いでしょう。

また、乗車するオートリキシャの状態を確認し、安全な車両を選ぶことが大切です。整備が行き届いていないオートリキシャに乗車してしまうと、思わぬ事故に巻き込まれる可能性があります。

激安!?インドでのタクシー料金の相場

走行中のタクシー

インドのタクシー料金は非常にリーズナブルで、特に日本と比べるとかなり安価です。以下では、インド全体における一般的なタクシー料金の相場について解説します。

タクシー料金の相場

インドの多くの都市でのタクシー初乗り料金は25ルピー(45円)程度です。日本のタクシーの初乗り料金は500円程度なので、インドのタクシーは安いといえます。

距離料金

初乗り後の料金は、1kmごとに約15〜25ルピー(27〜45円)程度が一般的です。

具体的な料金は都市やタクシー会社によって異なりますが、大まかな目安としてこれくらいの料金が適用されます​。

待機料金

インドでは、タクシーが待機する時間に対しても料金が発生します。

一般的な待機料金は、1時間あたり100ルピー(180円)程度です。この待機料金は、交通渋滞や信号待ちなどの時間も含まれます。

インドで便利なタクシーアプリ

タクシーを待っている観光客

インドでタクシーを利用する際は、その場でドライバーに声をかけるよりもアプリを使って手配する方が安心です。

今回は、インドでよく使われているUberとOlaを紹介します。

特に便利なのがUber

Uberは世界中で利用されているタクシーアプリで、インド全土でも利用可能です。

スマートフォンの専用アプリを通じて簡単にタクシーを手配でき、事前に料金や移動時間を確認できるので観光客に人気です。

Uberの特徴

Uberは多言語対応しており、外国人観光客にも使いやすいのが特徴です。日本語や英語を含む複数の言語でアプリが利用可能です。

また、乗車中もルートをリアルタイムで確認できるので、安全性が高い移動手段です。乗客は常に自分の位置と目的地までのルートを把握できるので、犯罪に巻き込まれるリスクを軽減できます。

料金面では、後述するOlaよりもUberの方がやや安いので、特別な理由がなければUberを選択しておけば問題ありません。

Uberはクレジットカードが登録できるものの、支払い時に現金を指定されることが多いので、多少の現金を持ち歩く必要があります。インドでは日本のクレジットカードが使えないことがあるので、注意しましょう。

Uberの利用方法

日本語のアプリを使用したい場合、日本でアプリをダウンロードしてアカウントを作成しておきましょう。

Uberを利用する手順は、以下のとおりです。

  1. 専用アプリをダウンロードし、アカウントを作成します。
  2. 目的地を入力し、近くのタクシーを呼びます。
  3. 配車が確定すると、ドライバーの情報や到着予定時間が表示されます。
  4. 乗車後、目的地に到着したら、支払いをして完了(現金が多い)します。

Uberはインド国内の多くの都市で利用できるので、事前に登録を済ませておくことをおすすめします。

Olaは便利だが登録はやや複雑

Olaはインド発のタクシーアプリで、インド国内で高いシェアを誇っています。Uber同様、スマートフォンを利用して簡単にタクシーを呼べるのが特徴です。

Olaの主な特徴

Olaは、普通のタクシーからEVタクシー、オートリキシャまでさまざまな車種を選択できます。ユーザーのニーズに応じて選択できるのが、Olaの特徴です。

注意点としては、Olaの支払いは現金のみです。Uberのようにクレジットカードが登録できないので注意しましょう。

また、Uberと異なり8時間パックや16時間パックなどを利用できるので、1日観光する際に最適です。

Olaの利用方法

Olaをインストールする際は、インドで行う必要があります。

  1. アプリをダウンロードし、アカウントを作成します。(電話番号が必要)
  2. 目的地を入力し、車種を選択してタクシーを呼び出します。
  3. ドライバーの情報や到着予定時間が表示されます。
  4. 目的地に到着したら、現金で支払いを完了します。

Olaに登録する際は、SMSを使うのでインドの電話番号(オーストラリアも利用可能との情報あり)が必須です。

日本の電話番号では登録できなかったという意見が多かったので、Olaを登録する際は注意しましょう。

インドのタクシーを使う際の注意点

窓の外に映るインドのタクシー

インドでタクシーを利用する際は、日本とは異なる注意点があります。滞在中にトラブルにならないように、それぞれの注意点を解説します。

メーターが正しく動いているか確認する

インドのタクシーを利用する際に最も重要なポイントは、メーターが正しく動いているかを確認することです。

特に、初乗りの時には、メーターがゼロからスタートしているかどうかを必ずチェックしてください。多くの場合、運転手はメーターをゼロにリセットし忘れることがあるためです。

もしメーターが動いていない場合や最初から高額を表示している場合は、運転手にその旨を指摘し、適切な料金を交渉する必要があります。

これは特に混雑した観光地や繁華街でよく見られる問題です。気づかずに走り出してしまうと、交渉に応じてもらえない可能性が高くなるので注意が必要です。

料金が相場通りか確認する

タクシーに乗る前に、目的地までの料金が相場通りかを確認することも重要です。

事前にインターネットやタクシーアプリ(UberやOla)を利用して、目的地までの大まかな料金を調べておくと安心です。

特に観光地では、観光客向けに高額な料金を提示することが多いので、注意しましょう。

声をかけてくるドライバーには注意する

空港や駅の出口、街中で声をかけてくるドライバーには特に注意が必要です。このようなドライバーは観光客をターゲットに高額な料金を要求することが多く、信頼性が低いためです。

こうしたリスクを避けるために、公式のタクシースタンドでタクシーを利用するか、タクシーアプリを使ってタクシーを呼ぶことをおすすめします。

まとめ:インドに滞在中はタクシーアプリが便利

インドの街を走行するタクシー

インドのタクシーは快適に移動できる反面、高額な料金を請求される可能性が高いので注意しましょう。

現地のタクシーを利用する際も、UberやOlaなどのタクシーアプリを使って料金相場を提示しないとムダな出費になってしまう可能性があります。

インド観光を楽しむためには、その都度現地の料金相場を確認し、安全で快適な移動を楽しんでください。インドの観光スポットについて知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。

参照:【最新版】インドのおすすめ観光スポット15選!注意点やベストシーズンも紹介