インドのカルカッタ(コルカタ)について解説!進出する際に重要な制度を利用しよう

「インドのカルカッタ(コルカタ)はどんな地域」

「カルカッタ(コルカタ)に進出したいけど、うまくいくか心配」

このような疑問や悩みを持っていませんか。

インドのカルカッタ(コルカタ)はインドの東側に位置しています。民族や宗教、文化は多様で混ざり合っているため、「インドらしい街」といえるでしょう。

本記事ではインドのカルカッタ(コルカタ)について紹介します。カルカッタ(コルカタ)進出におすすめの制度についても解説しているので「インドのカルカッタ(コルカタ)進出を検討している方」にとって必見の記事です。ぜひ参考にしてみてください。

インドのカルカッタ(コルカタ)の基本情報

インドのカルカッタ(コルカタ)の基本情報については、以下の表にまとめました。

位置西ベンガル州
人口約460万人
公用語ベンガル語
面積206.1 km²

カルカッタ(コルカタ)はインドの東部に位置しており、2番目に多い人口を誇っている西ベンガル州の州都です。カルカッタはイギリスの植民地時代に首都として存在していました。

当時、イギリスはカルカッタにイギリス商館を建設して、カルカッタを中心にインドを侵略していました。そのため、街にはイギリス風の建物が残っています。「カルカッタ」はイギリス植民地時代に付けられた名前で、現在は「コルカタ」と呼ばれています。

インドのカルカッタ(コルカタ)の住みやすさ|治安と健康の観点から

インドのカルカッタ(コルカタ)の住みやすさについて以下の2つの観点から紹介します。

  1. 治安は比較的安全|夜のスリには注意
  2. 健康管理は入念に行う|デング熱にはとくに注意

順番に解説します。

治安は比較的安全|夜のスリには注意

インドのカルカッタの治安は比較的安全です。しかし夜になるとスリにある可能性があります。とくに観光地では多くの観光客が集まり、混雑するかもしれません。朝から昼にかけては安全ですが、夜になると人に紛れてスリをされたり、置き引きされたりします。貴重品は限りなく少なく持ち、出かけるのがおすすめです。

健康管理は入念に行う|デング熱にはとくに注意

健康管理は入念に行いましょう。とくにカルカッタの水道水は飲むのに適していないので、ペットボトルに入っているミネラルウォーターがおすすめです。購入するときは、フタが閉まっているかどうか確認しましょう。駅や空港、観光地で売られている飲料水が信用できない場合は、ホテル内レストランやコーヒーショップの飲料水がおすすめです。

またデング熱にも注意しましょう。デング熱とはデング熱ウイルスに感染した蚊に刺されて感染する病気で、高熱やデング出血熱などの重症になるケースがあります。

インド全体ではデング熱にかかる患者数が多く、人が密集している地域に多いです。カルカッタでも2012年には厚生労働省検疫所から注意を呼びかけるほど流行していました。

服は長袖・長ズボンを着ることで、肌の露出を減らせます。また虫除けスプレーを使って、予防するのもおすすめです。

参照1:一般社団法人 日本海外ツアーオペレーター協会|都市安全情報|コルカタ(カルカッタ)

参照2:厚生労働省検疫所FORTH|2012年09月18日更新 インドでデング熱が流行しています。

インドのカルカッタ(コルカタ)でおすすめの観光スポット3選

インドのカルカッタ(コルカタ)でおすすめする観光スポットは以下の3つです。

  1. ヴィクトリア記念堂|イギリス植民地時代の象徴
  2. カーリー寺院|毎朝儀式が行われる
  3. マザー・テレサ・ハウス|マザー・テレサが活躍した場所

それぞれ順番に解説します。

ヴィクトリア記念堂|イギリス植民地時代の象徴

ヴィクトリア記念堂は1921年に開館された記念堂です。そこでは、イギリスがカルカッタ(コルカタ)を植民地として置いていたときの歴史や発展を知れます。またヴィクトリア女王や皇太子ウェールズ公に関する絵画や愛用品が展示されています。

ヴィクトリア女王は当時のインド皇帝でした。1901年に女王が亡くなり、インド副王であったカーソン卿はヴィクトリア女王が皇帝であったことを記念して、ヴィクトリア記念堂を建設しました。

建物様式は「インド・サラセン様式」と呼ばれています。これはインドとイギリス、イスラムという3つの建築様式が1つにまとまっているところが特徴です。インドで最も有名な建設物の「タージ・マハル」をモデルにしました。白い大理石がとても美しく、タージ・マハルと同じマクラナ大理石を使っています。

ダクシネーシュワル・カーリー寺院|毎朝儀式が行われる

ダクシネーシュワル・カーリー寺院は「カーリー寺院」とも呼ばれており、コルカタの中心街から約5km離れた場所に位置しています。地下鉄の駅がすぐ近くにあるので、アクセスしやすいです。

ここでは、ヤギの首を刎ねてカーリー女神に捧げる儀式が毎朝行われています。カーリー女神は世界の破壊と再生の象徴であるシヴァの妻で、破壊と殺戮の象徴です。カーリー女神は血を好んでいるため、寺院ではヤギの首を刎ねて、カーリー女神に献上しています。

生きたままのヤギを刎ねるので、インパクトが大きいイベントです。日本人にとってはショッキングなシーンを見るので、観光する際は、覚悟をもって訪れましょう。

参照1:天理大学附属天理参考館|カーリー女神像

マザー・テレサ・ハウス|マザー・テレサが生活した場所

マザー・テレサ・ハウスは、有名なマザー・テレサが生活していた家です。

マザー・テレサは貧富の差や飢え、さらに病に苦しんでいるインドを見て、カルカッタ(コルカタ)に留まります。マザー・テレサはカルカッタ(コルカタ)に学校と孤児院を建設したほか、死が近い人を介護する施設「死を待つ人の家」も建設しました。

一階はマザー・テレサのお墓で、2階はマザー・テレサが実際に生活していた部屋です。建物には貧しい人々や病人のために活動するマザー・テレサの記録が展示されています。

現在はマザー・テレサの活動を受け継ぐためにボランティアを募集中です。患者や高齢者、孤児、さらに障害者なども支援しています。地元民だけでなく、観光客でも参加可能です。ボランティアの受付はマザー・テレサ・ハウスで行われるため、多くの希望者が訪れます。1日だけの参加もできるので、興味があれば参加してみてはいかがでしょう。

インドのカルカッタ(コルカタ)に進出する際は、経済支援制度を利用するのがおすすめ

インドのカルカッタ(コルカタ)に進出する際は、経済支援制度を用いた進出がおすすめです。カルカッタ(コルカタ)はインドで2番目に中小企業や零細企業を抱えています。

インドでは経済支援のことを「MSME」と呼んでいます。「Micro Small & Medium Enterprises」の略で、支援する対象は中小企業や零細企業です。支援を受けるには条件があり、具体的には以下のとおりです。

業種零細企業中規模企業中規模企業
製造業とサービス業【年間売り上げ】
~5,000万ルピー
【年間売り上げ】
5,000万~7,500万ルピー
【年間売り上げ】
7,500万~2億ルピー

具体的には以下の内容で支援しています。

  • 銀行からの無担保ローン
  • 特許登録の補助金

銀行からの無担保ローンを取り入れることで、設備投資やスキル向上につながります。無担保なので返せなくなっても問題なく、使い道が自由です。

また特許を登録する際は50%の補助金が支給されます。とくに製造業においては特許を登録すると、開発した技術が守られます。インドの特許でかかる金額は以下のとおりです。

項目金額(小規模企業)金額(小規模企業以外)
出願料4,0008,000
特許年金料
(3年~6年度)
2,0004,000
特許年金料
(7年~10年度)
6,00012,000
特許年金料
(11年~15年度)
12,00024,000
特許年金料
(16年~20年度)
20,00040,000
単位:ルピー

ただし、資料のページ数が増えたり、早期で審査を希望したりする際は、費用は増えるので事前にどれくらいかかるか確認しましょう。

参照1:東京コンサルティンググループ|インドにおけるMSMEとは?

参照2:弁理士法人OMNI国際特許事務所|インド特許庁費用の値上げについてのお知らせ

まとめ:インドのカルカッタ(コルカタ)の基本情報と経済支援制度を利用して進出しよう

インドのカルカッタ(コルカタ)で進出する際は、以下の2点に気をつけましょう。

  • スリや置き引きの遭遇、デング熱のような感染症
  • 経済支援制度の利用

インドのカルカッタ(コルカタ)は西ベンガルの中でも大都市に位置するので、ビジネスのチャンスもあります。とくにスタートアップの場合は経済支援制度をうまく活用すると、大きな成長ができるでしょう。進出を検討している方はぜひこの記事を参考にしてみてください。