日本のヒンドゥー教施設「イスコン寺院」に行ってみた

今回は、日本にあるヒンドゥー教施設「イスコン寺院」を訪れてみました。この寺院は、ヒンドゥー教の神であるクリシュナを祀る場所として、多くの信者に親しまれています。宗教的な体験だけでなく、文化交流の場としての役割も果たしています。ぜひチェックしてみてくださいね。

記事の監修者

今回は、市民団体「ナマステ江戸川区」が主催する「インドコミュニティ街歩きツアー」に参加しました。イスコン寺院はツアー以外でも訪問可能ですが、企業や団体の研修の一環として訪問する場合は、コーディネーターによるアレンジが可能なのでツアーがおすすめです。お問い合わせは以下よりどうぞ。

ナマステ江戸川区 インドコミュニティ街歩きツアー詳細
日本とインドの文化交流 | ナマステ江戸川区 (namaste-edogawaku.org)

ヒンドゥー教施設「イスコン寺院」とは

イスコン寺院とはクリシュナを祀る場所

イスコン寺院は、ヒンドゥー教の国際的な組織であるクリシュナ意識国際協会(ISKCON)によって運営される寺院です。主にクリシュナ神を中心に祀り、宗教的な活動や精神的な実践を行います。信者や訪問者にとって、宗教的な体験やクリシュナ意識の普及を目指す場所となっています。

そもそもクリシュナとは

写真中央左側の青い体の男性がクリシュナ

クリシュナとは、ヒンドゥー教の神ビシュヌの8番目の化身で、愛と慈悲の象徴です。ビシュヌは宇宙の維持を司る三大神の一つで、他の二神は創造のブラフマーと破壊と再生のシヴァです。クリシュナの物語や教えは、ヒンドゥー教徒の日常生活と信仰に深く影響を与えており、「バガヴァッド・ギーター」などの宗教文献で広く知られています。彼の教えは、愛、平和、正義の普遍的なメッセージとして多くの人々に影響を与え続けています。

 
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ちなみにインドには3億もの神々がいるといわれています。私がインド留学中にルームシェアをしていた女の子は、推しの神様のポスターを部屋に貼っていました。

イスコン寺院の主な目的

イスコン寺院の主な目的は、クリシュナ神への献身を広めることです。寺院では以下のような活動が行われています。

  • 礼拝と祈り:クリシュナ神への儀式的な礼拝や祈りが日々行われます。
  • バジャンとキールタン:賛美歌や聖歌(バジャン)を歌い、楽器(特にハルモニウム、タブラ、ムリダンガ)を使った宗教的な音楽(キールタン)を演奏します。
  • 勉強会と講義:バガヴァッド・ギーターやシュリマッド・バーガヴァタムなどの聖典の学習会や講義が開かれます。
  • プラサーダムの配布:神に捧げた食事(プラサーダム)が信者や訪問者に配布されます。
  • 祭りやイベント:ジャナマーシュタミ(クリシュナ神の生誕祭)などのヒンドゥー教の重要な祭りが盛大に祝われます。

日本のイスコン寺院に行ってみよう

イスコン寺院は船堀にある

東京都江戸川区には多くのインド人が居住しており、船堀には有名なイスコン寺院(ISKCON)があります。この寺院は、地域のインド文化とヒンドゥー教信仰の重要な拠点となっています。

イスコン寺院の詳細
ISKCON NEW GAYA JAPAN
ホーム | ISKCON NEW GAYA (iskconjapan.com)
 
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なぜ江戸川区に多くのインド人が住んでいるのかについては、こちらの記事で言及しています

施設内では日本語の書籍も購入できます。

いろんな神様の像も展示されています。

毎週日曜には食事の提供がある

毎週日曜には、神に捧げられた食事(プラサーダム)が、訪れた参拝者に分配されます。食事の材料には、肉・魚・卵・五葷※を使いません。

※五葷(ごくん)とは、仏教や道教などで避けるべきとされる五種類の強い匂いや刺激のある野菜や香辛料のことを指します。これらは精神や身体に悪影響を及ぼすと考えられています。五葷に含まれる具体的なものは以下の通りです:
ネギ(葱) - 刺激の強い香りと味を持つ。
ニラ(韮) - 強い臭いがあり、特に生食すると刺激が強い。
ニンニク(蒜) - 強い香りと味を持ち、消化器系に強く作用する。
ラッキョウ(薤) - 強い香りがあり、消化を助けるが刺激も強い。
アサツキ(韭) - ネギに似た植物で、同様に強い香りと味を持つ。
これらの食材は、心身の清浄さを保つために避けるべきとされ、特に修行僧やベジタリアンの間で敬遠されています。

この日は豆スープ、野菜のカレー、パニールパコラ(インドのカッテージチーズの揚げ物)、ごはんをいただきました。

 
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ベジタリアンの食事は、見た目はシンプルですが、スパイスの豊かな風味と野菜の優しい味わいで満足感がありました。
 

食事は、イスコン寺院の2階スペースで床に座っていただきます。

こちらは筆者がインドのお寺でヨガ修行をしていた頃のプラサーダムの配布の様子。床に腰を下ろして食事をいただくのがインド流ですね。

まとめ:日本でヒンドゥー教を体験しよう

今回は、「ナマステ江戸川区」が運営する「インドコミュニティ街歩きツアー」に同行させていただき、日本のヒンドゥー教施設「イスコン寺院」を訪れました。イスコン寺院では毎週日曜には「唄うヨガ」「学ぶヨガ」「食べるヨガ」の体験ができます。街歩きツアー及びイスコン寺院の詳細は以下の公式サイトからご確認ください。インドの文化に興味を持つ方は、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

ナマステ江戸川区 インドコミュニティ街歩きツアー詳細
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