インドの主要文化について解説!インド進出の際に気を付けるべきビジネス習慣も

「インド文化の特徴は?」
「インド進出で気を付けるべき文化がわからない」

このような疑問や悩みを持っていませんか。

インドの文化は服装から建物やスポーツでも見ることができます。しかしインド文化はたくさんあるので、「知りたい」と考えてもどこから手をつければ良いのかわからないでしょう。

そこで本記事では主要なインド文化について紹介します。さらにインド進出で気を付けるべきビジネス習慣についても解説します。

「インド文化の基本を知りたい方」や「インド進出を検討している方」にとって必見の記事なので、ぜひ最後までお読みください。

【文化の前に】インドについて簡単に解説

そもそもインドはどんな国なのでしょうか。以下の表にまとめました。

国名インド
面積約328.8万㎢(パキスタンや中国の係争地を含む)
人口14億1,717万人
首都ニューデリー
言語主にヒンディー語
民族・インド・アーリヤ族
・ドラビダ族
・モンゴロイド族 など
宗教・ヒンドゥー教徒:79.8%
・イスラム教徒:14.2%
・キリスト教徒:2.3%
・シク教徒:1.7%
・仏教徒:0.7%
・ジャイナ教徒:0.4%
参照:外務省|インド基礎データ

インドは南アジアにあり、面積は世界で7番目に大きいです。宗教は表以外にも少数派の教徒がいるので、文化も多種多様あります。

【基礎知識】インド文化の特徴は|3つに分けて解説

ここではインドの文化について解説します。「衣食住」の3つに分けました。

  1. インドの服文化
  2. インドの食文化
  3. インドの住文化

順番にそれぞれ紹介します。

インドの服文化

インドの服文化では、とくに女性の服装には「サリー」という特徴的な服があります。サリーは約3000年前に成立したとインド聖典「リグ・ヴェーダ」に記されています。また布を巻いた衣服は、1世紀〜6世紀のインドでも着用。サリーは、暑いインドと、ヒンドゥー教の社会慣習に合っていました。

織物史家のルタ・カプール・チシュティ氏によると、サリーは、人の個性を引き出したり隠したりする力を持っています。これはインド大陸の象徴であり想像力を向上させるものなのです。

また「パンジャビ・ドレス」という服を身につけています。パンジャビ・ドレスはインドの女性の中で広まっている衣装です。チュニックとパンツのセットアップのような見た目で、インドではストールを肩にかけるのが一般的です。シーク教徒の女性衣装であり、シーク教徒が多く住んでいる「パンジャブ州」から名付けられています。

一方男性は「クルタ」という服装です。クルタはゆったりした服で、パンツは腰回りがゆったりしている「パジャマ」を着ています。こちらも通気性が良く、インドの気候にあっています。

インドの食文化

インド料理といえば、カレーをイメージするでしょう。しかし日本で見るカレーではなく、香辛料をベースとしたカレーなので、スパイスが感じられます。使われているスパイスは地域によって変わります。具体的には以下のとおりです。

  • 北インド:ガラムマサーラーという香辛料で、カレー以外にもタンドリーチキンやナンなどにも使われている
  • 南インド:ココナッツミルクを使い、料理に風味をつけることが多い
  • 東インド:パンチフォロンという配合調味料でさっぱりした上品な味に仕上がる

またインドには肉を食べない菜食主義者(ベジタリアン)がたくさんいます。中には卵も食べない方もいるので、菜食料理が求められています。

このように食文化は大きく違うので、注意しましょう。

インドの住文化

インドの住居は中庭式住居が多いです。これはインド文明から始まっている文化で、風や光などの自然環境を取り入れることを重視しています。

また開放的で個人のプライバシーを守る空間でなければなりません。インドは熱帯地域に分布するため、風通しの良い開放感が必要です。

しかしあまりに開放的であると、個人の安全性やプライバシーを担保できない場合があります。そのため中庭がある住居が多く存在しています。

【文化・習慣から】インドで気を付けるべきビジネス習慣は?

ここからは文化や習慣から、インド進出に向けて気を付けるべきビジネス習慣について紹介します。結論からお伝えすると、以下の3つです。

  1. 時間にルーズ|積極的に進捗チェックする
  2. 相手のこだわりを大事にする
  3. ネット環境が悪い|取引先に伝えるのがおすすめ

順番に解説します。

時間にルーズ|積極的に進捗チェックする

インドでは、時間に寛容で、日本のように時間を守るという習慣がありません。仕事でも時間や期限にルーズなので期限に間に合わないと想定した上でスケジュール管理を行うようにしましょう。

またインド人は相手が伝えている期限を信じていません。ではどのように伝えれば良いのでしょうか。それは期限を直接言わないことです。相手に察せられるほどの柔らかな表現で伝えます。

例えば、「〇〇という案件がクリアできれば、評価が上がる」や「〇〇という案件ができたら、嬉しい」などと仕事に付加価値をつけると良いです。

インド人がより高い評価が得られるような伝え方を心がけましょう。

相手のこだわりを大事にする

インド人はとても信仰的なので、大切なことは絶対に守ります
取引先で開かれるパーティでは「ダンシング・タイム」があります。取引先がこの時間を大切にしている場合は、積極的に参加しましょう。参加しなければ信用を失い、取引が中止になってしまう可能性があります。

逆にいえば、大切にしていることがわかっていると、取引先から好印象となり、友好関係が結べます。事前に大切にしていることを聞いて、それについて調べて大事にするように心がけましょう。


ネット環境が悪い|取引先に伝えるのがおすすめ

インドはネット環境が悪く、取引先とのやり取りがスムーズに進みません。これはインドのインフラがまだ完全に普及していないことが原因です。現在は急ピッチでインフラ整備を行っていますが、依然として悪いとされています。ネット環境が悪いことをあらかじめ伝えると良いでしょう。

素早い連絡は取引先の信用問題にもかかわります。ネット環境で連絡が遅くなっても、相手先は待ってくれません。取引先によっては心配の声が上がり、時間を奪ってしまうでしょう。「本日はネット環境が悪いので、返信が遅れます」という一言を伝えると取引先は安心します。

日本のネット環境と異なる部分が多いので、とくに気を付けるようにしましょう。

まとめ:進出する前にインドの文化や習慣を理解しよう

今回の記事は、以下のような2点をお伝えしました。

  • インドの「衣食住」では女性は「サリー」や「パンジャビ・ドレス」という服装で、男性は「クルタ」という服装。香辛料を使った食べ物が多く、住居は中庭式住居である
  • インドは時間にルーズで、決められた期限や時間を守らないことが多い。取引先と友好関係を築く場合は、取引先が大事にしていることを大切にし、ネット環境だった場合はあらかじめ連絡しておく

インドの文化や習慣を学ばないと取引中止が起こる場合があります。インド進出で大幅な利益を生み出す動きを行う前に、インドの文化や習慣を理解してから、進出に向けて準備しましょう。