インド最大のイベント「ディワリ」って?祭りの内容や楽しみ方を紹介

インド最大のお祭りとして有名な「ディワリ(Diwali)」。インド文化を知る上で、欠かせない祭典と言えます。イルミネーションを飾り付けたりプレゼント交換をしたりと、一見クリスマスのようなイベントでもあります。

今回は、ディワリのお祭りの内容や過ごし方について詳しく解説。また開催期間についても紹介するので、本場インドで参加してみたい方はぜひチェックしてみてください。

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ディワリ(Diwali)とはインドのどんなお祭り?

ディワリ(Diwali)は、ヒンドゥー教の暦における新年をお祝いする行事です。日本でいうところのお正月を指し、インド最大のお祭りとして知られています。

まずは、ディワリのお祭りの内容や「ラーマーヤナ」との関係について詳しくみていきましょう。

ディワリは別名「光のフェスティバル」 

ディワリは、開催期間中に各々の家庭でディヤと呼ばれるオイルランプに灯りを灯すことから、別名「光のフェスティバル」と呼ばれています。また土のランプを意味する「Deepa」と列を意味する「Awali」を組み合わせた「Deepawali」とも言われているのも特徴です。

ランプは室内だけでなく外にも灯すため、クリスマスのイルミネーションのような華やかさを放ちます。飾り方は家庭によってさまざまで、「ランゴリ(Rangoli)」と言われる花や色のついた粉や砂を使って床に幾何学模様を描くケースもあります。

ディワリとインド伝説「ラーマーヤナ」の関係

ディワリは、インドの英雄伝説として知られる「ラーマーヤナ」に関係するお祭りでもあります。

「ラーマーヤナ」は、悪魔にさらわれた妻シーターを救うためにラーマ王子が魔王ラーヴァナを退治するというインド二大叙事詩のひとつ。

「ラーマーヤナ」に関するお祝いは、ディワリと並ぶインドの三大祭典として有名な「ダシェラ(Dussehra)」で大々的に行われます。しかしディワリでも、ラーマ王子が14年ぶりに故郷に戻ったことをお祝いします。

ダシェラは、10月に開催されるのが一般的です。ディワリの前に開催されるため、ダシェラからディワリにかけて「ラーマーヤナ」に関するお祝いが行われます。

「ダシェラ(Dussehra)」に関する記事はこちら

インドのディワリが開催される日程

ディワリの開催日は、太陰暦によって決まります。そのため、毎年決まった日程で行われるとは限りません。毎年10月〜11月頃に行われるのが基本で、2024年は11月1日(金)〜5日(火)の5日間です。

ディワリのメインは3日目で、新月に当たるように時期を設定されています。新月はヒンドゥー暦の「Kartik」と言われる月の一番暗い日を指すのが特徴です。またフィナーレとされる5日目は、花火を上げたり爆竹を鳴らしたりと光を使って祝います。

ディワリの開催期間中に行うことがある?

ディワリはお祝いするだけの期間でなく、以下のようなことを行う決まりもあります。

・新年に向けた大掃除
・家の壁を塗り替える

・親戚や友人の家を訪ねる
・期間中にお祈りをする

日本のお正月に向けた大掃除や新年の挨拶に近く、親戚や友人達を訪ねるためにお菓子やギフトを用意します。そのため、ディワリの前から準備を行うケースが多いでしょう。

またディワリ期間中のお祈りは、時間からお祈り方法まで決まっています。また年末のセールのように「ディワリ商戦」が繰り広げられるため、商業的にも一年で一番盛り上がる時期と言われています。

ディワリのお祝いのやり方とは?5日間の過ごし方

ディワリは、家族揃って行うのが一般的です。1日目から5日目までそれぞれお祝いのやり方が異なり、5日間の流れに沿ってお祝いします。

5日間の具体的な流れをチェックしていきましょう。

1日目:ダンテラス(Dhanteras)

ディワリの1日目は「ダンテラス(Dhanteras)」と呼ばれており、大掃除やキッチン用品を揃えます。ディワリはヒンドゥー教の富を司るラクシュミー女神に祈りを捧げる行事で、清潔な家だけを祝福するとされています。

それにより、家の中を徹底的に掃除して改装や断捨離も行うのが基本です。家の修繕や大掃除は、ディワリのはじまりを告げます。

2日目:チョティ・ディワリ(Choti Diwali)

2日目は、ディワリに向けて部屋を飾り付けする「チョティ・ディワリ(Choti Diwali)」が行われます。花や色のついた粉や砂を指す「ランゴリ(Rangoli)」を使用し、床の上に模様を描くケースもあります。

カラフルに仕上げることで華やかさと豪華さが増し、新年のお祝いに相応しい飾り付けができるのもポイントです。

3日目:ディワリ(Diwali)

3日目は、メインの「ディワリ(Diwali)」です。ディワリでは、美と豊かさ、幸運を司る存在「ラクシュミー女神」に祈りを捧げます。ラクシュミーの礼拝と言われる「ラクシュミー・プジャ(Lakshmi Puja)」を行うのが特徴です。

またラクシュミー女神は、インド神話にも登場する有名な存在。光ったものが好きという一説があり、金色のものを購入したりお金を飾ったりします。手からお金を生み出す金運の女神とも言われているため、富と繁栄を願って祈ります。

4日目:ゴヴァルダン・プージャ(Govardhan pooja)

4日目の「ゴヴァルダン・プージャ(Govardhan pooja)」は、家族や親戚、友達とプレゼントの交換を行います。ディワリの時期は西洋のクリスマスと同様に、最大の商戦期としてセールを開催。家族や友人に対し、家電やブランド品を送る日として設けられています。

セール期間中は、ショッピングモールやオンラインショッピングでさまざまなDiwaliセールが行われるので、1日目に購入した物を周りの人に贈ってみるとよいでしょう。

5日目:バイドゥージ(Bhai dooj)

ディワリの最終日「バイドゥージ(Bhai dooj)」は、日本のお正月のように家族での食事したりフィナーレの花火を眺めたりする日です。5日目は、ジャレビやカランジー、ラドゥといった伝統的な甘いお菓子を持ち寄って家族が集まります。

また夜通し花火や爆竹の音がいたるところで鳴り響くため、お祝いムード全開です。ディワリの時期にインドを訪れるなら、インドの伝統的な食べ物を並べて過ごしてみるとよいでしょう。

インド最大のお祭りに参加するから「ディワリ」で決まり!

ディワリは、インド文化を学ぶ上で欠かせないお祭りです。5日間かけて行うことにより、インドの暮らしを体験することができます。またディワリは、セールシーズンなのも魅力のポイントです。ディワリの時期にインドへ訪れるなら、お買い物を楽しむのもよいでしょう。インドのディワリに参加してみたい方は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてくださいね。

 
kana
日本では、毎年10月頃に横浜で「ディワリ・イン・ヨコハマ」が開催されます。インド料理やインドダンスショーなどが楽しめます。ぜひ足を運んでみてくださいね!(イベントについてはこちらで紹介しております)