「インドのニューデリーについて知りたい」
「ニューデリーとデリーの違いは?」
「ニューデリー進出について具体的に教えてほしい」
このような悩みや疑問をお持ちではないでしょうか。
インドのニューデリーはインドの中でも大都市の1つとして位置付けられているため、有名な施設やインフラが整っています。とくに進出を考えている経営者であれば、利便性も追求する方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで本記事では以下の内容を解説します。
- インドのニューデリーの基本情報
- デリーの違い
- 住みやすさ
- おすすめの観光スポット
- 進出について
ニューデリーについて詳しく知りたい方やニューデリーへの進出を検討している方にとって必見の記事なので、ぜひ参考にしてみてください。
【インド最大都市】ニューデリーの基本情報
まず、ニューデリーの基本情報についてご紹介します。以下の表にまとめました。
位置 | デリー準州(インドの北西部) |
人口 | 約25万人 |
公用語 | ヒンドゥー語 |
面積 | 約42.7㎢ |
ニューデリーはインドの北西にあるデリー準州に位置しています。デリー準州の面積は1,483㎢あり、ニューデリーはその面積の約2%を占めています。気候の特徴は寒暖差が激しいことです。ここではニューデリーの気温と東京の気温をそれぞれまとめて比べてみました。
ニューデリー
時期 | 平均の最高気温 | 平均の最低気温 |
---|---|---|
最も暑い時期(6月) | 38°C | 28°C |
最も寒い時期(1月) | 20°C | 8°C |
東京
時期 | 平均の最高気温 | 平均の最低気温 |
---|---|---|
最も暑い時期(8月) | 30°C | 24°C |
最も寒い時期(1月) | 9°C | 3°C |
とくに最も寒い時期の最高気温と最低気温の差がそれぞれ異なり、東京では6℃差ですが、ニューデリーは12℃差です。
ニューデリーには、大きな寒暖差があるので昼間は薄着で、夜は着込まないといけないといった難しさがあります。
インドのニューデリーとデリーの違い|首都はどっち?
結論からお伝えすると、日本ではニューデリーが首都と解釈されています。外務省によると、「ニューデリーはインドの首都」と明記されています。
そもそもデリーとは連邦管轄地で、ニューデリーは管轄内にある行政単位です。他にもオールドデリー、デリーカントメントという行政単位の地域があります。日本では、ニューデリーに首都機能が集中しているため、ニューデリーにしていると言われています。
一方でインド憲法には「首都はデリー」と明記されているので、どちらが正解かが未だに解決されていない状況です。
参照1:外務省|インド基礎データ
参照2:帝国書院|FAQ インドの首都はニューデリーと覚えていましたが、最近はデリーになっています。首都が変わったのですか。
インドのニューデリーの住みやすさ
インド進出となると、ニューデリーの住みやすさは重視したいポイントです。ここでは大きく分けて以下の2つを詳しくご紹介します。
- インフラが整備されている
- 空気が悪い
それぞれ順番に解説します。
1. インフラが整備されている
ニューデリーはインドの中でも、インフラが整備されているといえます。実際にニューデリーからインド北部に位置するラジャスタン州のラルソトまで約246kmの高速道路が開通しました。
最終的にはニューデリーと商業都市であるムンバイ間にインドで最も長い高速道路を建設する予定です。距離にして約1386kmになる高速道路は、中国の経済状況に追いつくために建設されます。
片側4車線の計8車線で、ニューデリーと5つの州を繋ぎ、完成すればニューデリーからムンバイ間の移動時間が12時間と、従来の半分になる見込みです。
インド首相のモディ氏は世界でトップクラスの先進的な高速道路になると主張しました。
参照:CNN.co.jp|インド最長の高速道路、第1区間が開通 インフラ整備の一環
2. 空気が悪い
ニューデリーはインフラが整備されている一方で、空気が悪く過ごしづらいかもしれません。自動車の排気ガスが招いた状況によるもので、2023年11月に有害なスモッグに覆われ、ニューデリーは4日連続で世界最大の大気汚染に至りました。
市街地では建物がかすむほどの濃いスモッグがかかっており、スイスの評価団体であるIQAirによると、ニューデリーの空気質指数(AQI)は640に達しました。この数値は危険とされる分類で、東京の空気質指数は50程度なので、非常に危険な状態です。
アメリカのシカゴ大学の研究によると、ニューデリーの平均寿命が大気汚染により10年短くなっているおそれがあることを示しています。
参照1:PRESIDENT Online|息をするだけで寿命が12年短くなる…「世界一空気が汚い都市」インドの首都ニューデリーの惨状
参照2:IQAir|インドの大気質
インドのニューデリーのおすすめ観光スポット3選
インドのニューデリーには有名な観光スポットが豊富です。ここではとくに以下の観光スポットについてご紹介します。
- フユマーン廟
- インド門
- アクシャルダム寺院
順番に解説します。
1. フユマーン廟|世界遺産に登録
ムガル帝国の第2皇帝であったフマユーンが眠る霊廟です。ユネスコの世界遺産にも登録されており、鮮やかな赤色と白色が美しい建物が魅力的です。ムガル帝国時代に建築された建物はムガル建築とよばれており、ドーム型やアーチ型が多く、フユマーン廟もその一部と言われています。
フユマーン廟の中は天井が高く、シンプルなデザインが施されており、棺が置いてある箇所がいくつかあります。これらはフユマーンが葬られており、フユマーン廟の象徴です。インドで最も有名な建築物のタージマハルはフユマーンの構造を参考にしていると言われています。
世界遺産に登録されている建造物なので、ぜひ訪れてみてください。
2. インド門|ニューデリーのシンボル
インド門は高さ42mと存在感がある建造物です。フランスのパリにあるエトワール凱旋門をモチーフにした門で、ニューデリーのシンボルとも言われています。
インド門にはたくさんの名前が刻まれており、これらは第一次世界大戦で犠牲になったインド兵の名前なので、このことからインド門はインド兵を弔うために建てられました。
]夜になると、ライトアップされるので、インド門の存在がより大きく見えるでしょう。
ニューデリーのシンボルなので、おすすめです。
3. アクシャルダム寺院|ヒンドゥー教最大の寺院
アクシャルダム寺院は、ヒンドゥー教の心を伝えるために作られた寺院で、ヒンドゥー教最大の寺院としてギネスに認定されています。
大きさは24万㎡で東京ドーム約9個分と広大なため、寺院だけでなくテーマガーデンやウォーターショーやフードコートなどもあるので、日本のテーマパークに似ています。さらに入場料は無料なので、気軽に寺院に入れます。
しかし、アクシャルダム寺院に訪れる際はいくつか注意点があります。服装は露出を抑えなければなりません。アクシャルダム寺院は神聖な場所と考えられているため、暑い夏でも露出を抑え、下半身は膝下まで覆います。
また荷物検査が行われ、携帯電話やカメラ、オーディオ機器も持ち込めません。無料でクロークに預けられるので、訪れた際はルールに従って楽しみましょう。
インドのニューデリー進出について
ニューデリーはデリー首都圏地域に指定されており、インドに進出する日本企業の半数が集まっています。日本企業ともビジネス関係を構築できるので、今後はより多くの日本企業が進出するでしょう。
またデリーとムンバイ間を繋げる大規模なインフラ開発が行われる国家プロジェクトが進められています。これは日本とインドの共同プロジェクトで、インドの2大都市であるニューデリーとムンバイの間に鉄道や工業団地、発電所や道路などを整備します。整備後は7年で2倍、工業生産量を9年で3倍、輸出量は9年で4倍に拡大することが目標です。日本企業はニューデリーに進出することで、インフラ整備の恩恵を受けられる可能性があるでしょう。
ニューデリー進出の注意点は、土地代が高く、スペースも空きが少ないことです。外資企業の進出が急増し、需要が高くなったからといわれています。契約更新する際に、2倍以上の家賃が要求されることもあるかもしれません。スペースも限られるので、ニューデリーに進出するのであれば、早めの決断が必要です。
まとめ:インドのニューデリー進出は早めの決断が重要
ニューデリーは外資系の進出がすでに行われており、日本企業も進出しています。空きがなくなれば、企業にとって大きな機会損失になるかもしれません。住みやすさは交通面では、非常に良く、行きたいところには難なく行けるでしょう。しかし環境が悪いので、健康に支障をきたす可能性があります。空きがある間に、早めの決断をおすすめしますので、進出を検討している経営者はこの記事を参考にしてみてください。