「インドのナーグプルについて詳しく知りたい」
「ナーグプルの治安は?」
「おすすめの観光スポットは?」
インド最大の商業都市といえばムンバイですが、ナーグプルもインドにとって重要な商業都市です。またインド仏教の中心地でもあるため、宗教的にも重要な地域といえるでしょう。とはいえ「ナーグプルについて知らない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、以下の内容を解説します。
- ナーグプルの基本情報と特徴
- 重要な商業都市である理由
- おすすめの観光スポット
この記事を読むことで、ナーグプルについて理解が深まり、旅行に役立ちます。ぜひ参考にしてみてください。
なお、ナーグプルは企業進出に向いていない地域であるため、ここでは住みやすさや観光スポットを中心に解説します。あらかじめご了承ください。
ナーグプルの基本情報
インドのナーグプルの基本情報について以下の表にまとめました。
位置 | マハーシュトラ州(インド中西部) |
人口 | 約250万人 |
公用語 | マラーティー語・ヒンドゥー語 |
面積 | 約218㎢ |
ナーグプルはインドの中西部に位置する地域で、インドのほぼ真ん中にあるので「インドのヘソ」と呼ばれています。
またインド仏教の復興を宣言した場所なので、日本人でも馴染み深い仏教の信者が多く、仏教の中心地といえるでしょう。
次に気候について以下の表を使って解説します。
ナーグプル | 東京 | |
---|---|---|
平均の最高気温 | 暑い季節:39℃以上 寒い季節:31℃未満 | 暑い季節:26℃以上 寒い季節:13℃未満 |
東京では21℃差あるので、寒暖差は大きいといえるでしょう。一方ナーグプルはわずか8℃差しかありません。
ナーグプルは日本の暑い季節・寒い季節ともに気温と全く異なるので、慣れるまで時間がかかる可能性があります。ナーグプルで過ごす場合は、常に半袖でも問題ないでしょう。
参照1:Weather Spark|ナーグプルの気候、月別の気象、平均気温(インド)
参照2:Weather Spark|東京の気候、月別の気象、平均気温(日本)
ナーグプルはあまり知られていない地域である
日本では、ナーグプルはあまり知られていないインド地域であるといえます。
なぜなら一般的な観光地としては、知名度が低いからです。仏教の中心地でもあるものの、世界的に有名な首都デリーや商業都市ムンバイに比べると低くなります。空港自体は存在しているが、旅行会社も「そんなところに空港があるんですね」といって驚いていたらしいこともあるようです。
またインド国民でも仏教信者が多いことしかわからないといわれています。インド全体をみても、仏教の中心地でもありながら、あまり目立たない都市なのです。
ナーグプルの治安は比較的よいが、十分に注意する
ナーグプルは治安がよいといわれています。そもそもマハーラーシュトラ州自体がインドの中でも安全な地域なので、ナーグプルも治安がよいです。
とはいえ、犯罪が0ではないことを忘れないようにしましょう。インド全体をみると、スリや置き引きが発生しています。とくに観光客をターゲットにしているので、以下の3つを行うと窃盗被害には遭いにくいです。
- 夜は出歩かない
- 貴重品は外に持ち出さない
- 常に荷物は手に持っておく
このようにナーグプルはインド全体でみると治安はよいですが、常に警戒心をもって行動しましょう。
ナーグプルはインドでも重要な商業都市
あまり耳にしたことがないナーグプルですが、インドの中でも有数の商業都市といわれています。大きく分けて以下の3点が理由です。
- 立地がよい
- 人口が多い
- 金融や商社が多い
順番に解説します。
1. 立地が良い
ナーグプルは立地に恵まれており、とくに大きな要因は幹線鉄道です。
幹線鉄道とは、日本でいう電車と同じ意味を持っています。
インドにある幹線鉄道はカルカッタとムンバイを繋ぐ東西線と、デリーとチェンナイを繋ぐ南北線の2つあります。その2つの幹線鉄道の線が交差している地域がナーグプルなのです。
つまり、インドの大都市からアクセスが非常によく、インド各地から送られてきた商品が集まっている地域であるともいえるでしょう。
2. 人口が多い
ナーグプルはインドの各地域に比べて人口が多く、インドの中央部では最大の都市に位置付けられています。なぜなら仕事や教育を求めて周辺地域の人々がナーグプルに移ったからです。
インド各地から商品が集まるので仕分ける仕事が多く、複数の大学が集まっており、ラーマーナンド・ティーラス大学、ナーグプル大学、ナーグプル工科大学が人気です。
ナーグプルはインド全土にある商品の集積地でもあり、インドを担ってくれる優秀な学生を輩出している地域といえるでしょう。
3. 金融や商社が多い
ナーグプルには、多くの金融や商社が存在しています。なぜなら大都市からのアクセスがよいため、さまざま商品が集まるからです。
たとえば、インド北部にあるデリーからある商品がナーグプルに到着します。その商品の一部をナーグプルで消費し、残りは幹線鉄道を使って西部にあるムンバイに届けるといった流れができます。
金融機関が集まる理由は、お金の動きが活発だからです。金融機関があると、お金の動きもスムーズになります。
つまり商社が多いと取引する数が増え、取引が多いとお金の動きが活発になっていきます。
ナーグプルでおすすめの観光スポット3選
インドのナーグプルでおすすめの観光スポットは以下の3つです。
- ドクター・ババサヘブ・アンベードカル国際空港|他と違う独特の雰囲気
- 龍宮寺|日本とのつながりを感じられる
- マンセル遺跡|神秘的な遺跡
順番に詳しく解説します。
ドクター・ババサヘブ・アンベードカル国際空港|他と違う独特の雰囲気
ドクター・ババサヘブ・アンベードカル国際空港は、ナーグプルを訪れてはじめに目にする観光スポットです。名前にあるアンベードカルはインドの初代法務大臣のビームラーオ・ラームジー・アンベードカルから由来しています。
アンベードカル氏はヒンドゥー教から仏教への改宗をおこない、インド憲法にあったカースト制度を廃止した人です。
ナーグプル全体で尊敬されていることが国際空港でも現れています。たとえば、壁にはアンベードカルの自画像や仏教を表しているものがあり、外にはアンベードカル氏の銅像も置かれています。
龍宮寺|日本とのつながりを感じられる
龍宮寺は日蓮宗を信仰していた小川法子氏の寄付によって建てられた寺院です。この観光スポットは、インドと日本とのつながりがしっかりと感じられます。
入り口には英語やヒンドゥー語はもちろん、日本語が書かれている石碑があります。石碑には日本人の名前が書かれており、これは寺院に関係ある人を記しています。
地元民はもちろん、観光客も入れます。撮影は禁止ですが、中には大きな仏像が設置されているので、目に焼き付けるように鑑賞しましょう。
ナーグプルを訪れた際は、必ず観光してほしいスポットといわれるほど有名です。
マンセル遺跡|神秘的な遺跡
マンセル遺跡は南インドに存在したと言われる仏塔、南天鉄塔の遺跡です。かつては存在しているとだけいわれていましたが、実際にどこにあるかわかりませんでした。しかし、日本人僧侶の佐々井秀嶺氏が10年かけてその遺跡を発見します。
日本で起こった東日本大震災の犠牲者のために建てられた慰霊碑があります。日本人観光客はもちろん、地元民も手を合わせてくれます。
このように平和について考えられる機会にもなる観光スポットです。
まとめ:ナーグプルを深く理解し、観光へ踏み出そう
インドのナーグプルは商業都市でもありながら、宗教的な歴史も持っている地域です。治安もよく、観光スポットも豊富にあるので、ニッチな観光旅行が好きな方におすすめします。もしナーグプルを訪れる場合は、この記事を参考にしていただけますと幸いです。